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アクセシビリティーについて

先日、WebコンテンツのJIS化に関する講演を聴いてきました。アライド・ブレインズの内田 斉さんのお話だったのですが、初心者向けではあるけれど非常に中身のあるものでした。
公演中、ホームページリーダーを使って2ちゃんねるを閲覧するユーザーの映像を紹介する場面があったのですが、ホームページリーダーの読み上げスピードって速いんですね。普通の3〜5倍だそうですが、相当集中していないと何を言っているか聞き取れませんでした。確かに速く読み上げてもらわないと時間がかかってしょうがないわけですが、スピードに慣れる訓練に加え、この方式は閲覧者にかなりの負担をしいているんでしょう。基本的に頭から順にリニアにしか読み上げられないし、2ちゃんねるのような大量のテキストを含むサイトや、YAHOO!のような大量のリンクのあるサイトは検索や理解が難しそうです。現状、それが最善の策なのでしょうが、目の情報処理がいかにすごいか、ウェブサイトがいかに視覚情報に依存しているか、そして私たちがいかに視覚情報の提供だけを頼りにサイトを制作しているかを痛感させられました。

米国の事例と同様に、JIS規格制定後は徐々に官民問わずサイトのアクセシビリティーが向上する流れになるだろうし、サイトにおけるそういったユニバーサルなデザインの出来がブランドイメージに大きく関わるようになる、とおっしゃっていました。私がJIS規格に関心を持っているのは、将来に制作者として、アクセシビリティーに配慮できるスキルを持っていれば、仕事を受ける際に有利だろうというのがあります。HTMLやCSSを標準仕様に準拠して用いることは制作の基本中の基本であり、それをきちんと実現することでアクセシビリティーにもつながるのであれば、今勉強しなくてどうするんだ、というふうに考えています。新しいプログラム言語を覚えるよりずっと楽ですしね。

もうひとつの理由として、自分もいつか高齢者になるし、明日突然障害者になるかもしれないのだから、ウェブのアクセシビリティーを高めるために努力することは、社会のためであり自分のためであるということです。視覚に障害を持っていても、2ちゃんねるは読みたいし、ショッピングもしたい。考えてみれば当たり前の気持ちですよね。視力が十分でマウスを不自由なく扱える人だけ利用するのがウェブではないのに、制作者がそのことを忘れてしまってはいけない。もちろんクライアント側の事情としてコストだの何だのがあるのでしょうが、最低限公共性の高いサイトだけでも、制作者側の主張としてアクセシビリティーの啓蒙を行うことって、もっと必要なんじゃないかと思います。

特に後者の理由をあげると、どうしても偽善的な印象を受けてしまうかもしれません。私はそれでも、ただ企業が金を儲ければそれでいい、自分のサイトの商品価値がただ上がればいい、と考える制作者ではいたくないと思います。全ての人が「アクセシビリティーに関し何の隙もないサイト」を目指す必要はありませんが、プロを名乗るならば、そのことを考慮したうえで自分はどのような姿勢を持っているのかを明確にすべきで、私はそういう主義で仕事がしたいと思っている、ということです。

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